読み書きアセッサー養成講座(e-ラーニング)
読み書きアセッサー養成講座は、ディスレクシアをはじめとする、読み書きに困難がある子どもたちを支援する方々に受講していただくeラーニング講座です。
アセスメントのやり方に留まらず、支援の提案方法までを学ぶことができます。
2020年から開催していた「アセッサー養成講座」がeラーニングで学べるようになりました。
J-AWAREとは
Japanese Assessment for Writing And Reading by EDGEの略です。
読み書きがすらすらと正確にできない状態を理解して、アセスメントのやり方だけではなく、その前提となる日本で使われている文字、読み書きのメカニズム、読み書きの困難さのメカニズム、その上で結果に準じてどのような支援や指導ができるのかを学ぶことができます。
読み書きの困難さの日本語での評価がやっと標準化され使われるようになりましたが、評価の結果から「どうしたら良いのか」の提案まで行える人材はまだまだ不足しています。この講座では評価の数字からどのような提案をすれば良いのかまでを学ぶことができます。
読み書きアセスメントを学ぶ意義
障害者差別解消法が改定となり、2024年4月から公的機関も民間機関も合理的な配慮や支援をすることが義務となりました。またその中にはディスレクシアをはじめとする読み書きの困難を持つ児童生徒への対応も含まれています。
ただ、診断書がなくても支援や配慮をすることにはなっていますが、何をもって「合理的」とみなすかの目安となるものがありませんでした。
読み書きのアセスメントによって、同年齢の平均と比べて「どの程度困難さがあるか」という根拠となる数値を出すことができるようになりました。
eラーニングであるため、世界中どこからでも自分のペースで体系的に学ぶことができます。
一人でも多くのディスレクシアの児童生徒が適切な対応をされて、本来の力を発揮できるよう、支援をする方の一助となることができたら幸いです。
講座の目的
日本語で学ぶ「日本語話者」の8%がひらがな、カタカナと漢字の読み書きの困難さがあるという調査結果があります。(Uno et. al. 2009. Reading and Writing.)
日本の教育ではローマ字や英語の学習は避けて通れません。英語圏では10%から20%の発現率といわれていますが、日本語話者の英語の困難さについては調査研究がまだありません。10%いてもおかしくないと考えています。
このコースを通して読み書きの困難さの理解が進み、アセスメントができるようになり、指導や支援を自信を持って行えるようになっていただきたいと思います。
講座の意味
学習に困難さを見せる児童生徒は通常学級に3人はいるといわれています。早期発見早期対応が求められますが、行動面での困難さが見られないため、本人の努力不足、家庭の教育力の問題ととられ、対応が遅れがちです。
すらすらと正確に読み書きができないことによって、本来の力を発揮できていない児童生徒の数は驚くほど多いのです。
読み書きの困難があると学習機会がそがれ、自信を失い、心身の異常が見られたり、不登校になったりすることも多いのです。日本の不登校の児童生徒の数は23年10月の発表では29万人に上っています。そしてLD児の50%は不登校を経験するという調査があります。
読み書きが困難であることは不便ですが、今では対応方法も負担を軽減する方法も数多くあります。気づいて、アセスメントをして、適切な対応をすることで一人でも多くの児童生徒が本来の力を発揮して活き活きと学べるよう、本講座で学んで気づいたらすぐに対応に結び付けていただきたいです。
代表 藤堂栄子によるJ-AWAREのご案内動画を YouTubeでご覧いただけます。(4分)
講座内容
「eラーニング」と「演習」で構成されています。
読み書きアセッサー養成講座の流れ
eラーニング
河野俊寛先生による動画での講座
講座形式:eラーニング形式
学習時間:約4時間〜
第4期受講期間:2024年11月15日〜2025年1月15日
受講料 :33,000円(税込)
学割 :16,500円(税込)
演習
河野俊寛先生による事例に沿っての所見の書き方講座
講座形式:会場・オンラインの両方で開催(会場は港区内の会議室)
第4期開催日 :2025年2月16日(日)
時間 :10時〜16時
受講料 :11,000円(税込)
学割 :5,500円(税込)
学割をご希望の方はこちら
eラーニング
コース概要
個別・集団の両方のアセスメントに対応できる検査で構成されています。
動画(約4時間)視聴によるeラーニング講座です。
受講資格:
医師や心理士系の資格を持った方、学校の教員や発達支援センターの職員、放課後等児童デイサービスの職員、特別支援教育専門員(東京都)など支援に携わっている方、またはエッジの読み書き困難指導支援講座修了の方
支援に携わっていない保護者の方は先に「読み書き困難指導・支援講座」をご受講ください。
コース内容
第1章 | 読みと書きの基礎知識 |
第2章 | 読み書きの困難とは |
第3章 | 読み書きへの支援1(できるようにする支援・補助代替支援1) |
第4章 | 読み書きへの支援2(補助代替支援2) |
第5章 | 合理的配慮 |
第6章 | アセスメント(総論) |
第7章 | アセスメント(URAWSSⅡ・東京都教育委員会アセスメント・聴写) |
第8章 | アセスメント(集団実施アセスメントバッテリー・所見) |
eラーニングテキストについて
子どもの味方の読み書きアセスメント
〜 一人一人の本来の力を引き出す学習方法の根拠がわかる 〜
無料(テキスト代は受講費に含まれる)
お申し込み受付後、登録のご住所に送付いたします。
URAWSSⅡ 手引きと課題用紙
お持ちでない方はatacLabのサイトより
ご購入をお願いします。
販売価格 1,375円(送料別)
修了認定が必要な方は
修了認定のためのレポートの提出が必要です。
eラーニング参加者の声
オンデマンドで学ぶ構成が整えられていて、学びやすかったことが何よりです。当初、修了課題に取り組む予定はなかったのですが、学ぶ中で取り組んでみようと感じるようになったのは、そのお陰だと感じています。また、課題というアウトプットがあるお陰で、インプットの学びがより確かになることも実感できました。 | (50代 公認心理師) |
今回受講して本当に良かったと思っております!河野先生の講座は、初心者の私にもとても分かりやすく、学びたかった発達障害についても学べて満足です。特別支援教育➕英語教育を目指す私にとってこの講座は大きな助けとなりました。今後も継続して学んでいきたいと思っております。 | (40代 英語講師) |
eラーニングは初めてでしたが、自分のペースで何度も見返すことができて良かったです。 今回の講座が対面セミナーだったら、何度もリピーター受講をしないといけないくらい濃厚だったので、eラーニングはありがたかったです。 |
(50代 塾講師) |
演習
コース概要
会場・オンライン同時開催
事例を基に実際に所見に何を書くのかを学びます。
受講資格:eラーニングで修了認定された方
こちらのコースは課題の提出や修了認定はありません。
演習参加者の声
単に「読み」と言っても、読むことのメカニズムを紐解くといくつもの行程があり、そのどこかにつまずき(違い)があることで、困難が引き起こされる場合があるということを講座を通じて学びました。 しかし、アセスメント自体の最も重要な目的は、その原因を究明するために詳細を調べることではなく、ひとりひとりの子どもが「どの部分にどの程度の困難やつらさを感じているか」ということを明らかにして合理的配慮に繋げていくことである、ということが、演習の中でよく理解できました。 |
(50代 教育委員会勤務) |
検査結果から所見を書くまでの過程について。計算の仕方、結果数値の読み取り、読んでもらえる所見の書き方等、所見の書き方について事例をいくつも活用し繰り返し演習ができ、大変ありがたかったです。 | (50代 特別支援学校教員) |
実際に、当方に相談に来られるお子さんと似たような事例が多々あり、やっぱりこういう「微妙な」ケース有りますよね!と、実感できました。 演習でしたので、実際に事例を見ながら判定もしていったわけですが、個別に発表があるわけではなく、先生が解説してくださったので、必要以上に緊張することなく、でも、受け身ではなく、極めて真剣に取り組め、学びの質の高い演習だったと思いました。 |
(50代 塾講師) |
実際に行って、対面で受講してよかったと思います。自分は、実際の検査、アセスメント経験は全くなく、これまでにしたことのないことを学び、挑戦したいと思って参加しました。だからこそ、実際にしておられる方と対面でお話したり、休憩時間の会話の中にヒントや学びがあふれていて講座の内容そのものはもちろん、それ以外の部分にも意味を感じました。フォローアップもこれからさらに充実されると聞いて、自分にできることが増えること、救えるかもしれない子どもたちが増えることにワクワクします。これからも続けて学んでいきたいです。 | (30代 英語教師) |
講師紹介
河野俊寛
北陸大学国際コミュニケーション学部心理社会学科 教授1957年岡山県生まれ
早稲田大学第一文学部中退
日本大学農獣医学部獣医学科卒業
金沢大学文学部行動科学科西洋哲学専攻卒業
金沢大学大学院教育学研究科障害児教育専攻修了
東京大学大学院工学系研究科先端学際工学専攻修了
博士(学術)、言語聴覚士、公認心理師。
獣医師、中学校教員、特別支援学校教員
東京大学先端科学技術研究センター特任研究員
金沢星稜大学人間科学部教授を経て現職
フォローアップについて
会費 :3,300円/年
入会資格:演習参加者
年数回事例検討、集団アセスメントにサポーターとして関わる、STRAW-R勉強会、所見の書き方講座などにご参加いただけます。
読み書きアセッサー養成講座事務局
土日祝日休み